人は誰しも、生まれながらにして、すばらしい固有の資質を有しています。それが環境の中で、様々な刺激を受けながら育ち、「個性」となるのです。
ですから、あたたかな環境の中で、本来の自分を発揮できるほどに、喜びにあふれ、個性は豊かにふくらみます。逆に、日常生活のストレスに心や体をいつでも固めていると、本来の自分が押し縮められ、ゆがんだ個性が作られてしまいます。
そこで、「ミュージカルアカデミー とぶくじら」では、固くなった心身をほぐし、いっぱいのイメージやあふれる感情を、のびのびと全身で表現していきます。
すると「生きているって楽しい!」と実感し、こどもの笑顔がもっと輝き、その中で「生きる力」のベースとなる、「表現力」や「創造力」が、養われていくのです。
「すこやか」と素が来る、すなわち何のつまりもなく、通りがいいことをさします。軽く発声しながら、体の内部をユラユラ揺すると、すこやかな心と体になり、しなやかに身をこなせるようになります。全身が柔らかくほぐれたら、いよいよワクワク弾む、楽しい表現の時間です!
「発声練習」は、その人の自然で素直な声を磨くことから始めます。一番だしやすい声からスタートし、動物の鳴き声なども練習すると、なんの力みもなく、豊かに声を出すことができるようになります。自然で素直な発声は、聞き手の心に届く、あたたかな溶け合う声になるのです。 |
即興表現で、『イメージ』にあふれ、『感情』豊かに、体の内に起こる『内動』を素直に出すことを、『表出』といいます。豊かな表出を、より自然に整理し、豊かに高める中で、『表現』になっていくのです。 |
「おいしい!」と言った時、それが本心かお世辞かは声を聞くと分かります。すべての言葉の奥には、真実の息が潜んでいるのです。その奥にある息に気付き表現の土台にすると、言葉がいきいきと立体的に立ち上がります。言葉が心を伝えるのではない。息が心を伝えるのです。 |
本来の自分を存分に発揮し、それを他人に認められると、人は優しくなります。それまでしてきたことを、仲間と共にステージで発表することは、まさに安全の中の大冒険です!その中でしかできない心の成長があります。そんな特別な時間を、たくさんの子どもや大人に味わってほしいと願っています。